もうひとつの美術館

ちがう、をうみだす 自然生クラブとクレアム

2019.3.15-6.16

ちがう、をうみだす(表)
ちがう、をうみだす(裏)

筑波山の大地にしっかりと根ざし、多彩なる万物の生命を謳歌したかのような自然生クラブの作品、そして、アール・ディフェランシェ(Art différencié :異才の芸術)を実践し、異彩を放つクレアム(Créahm)の日本にて収蔵されている作品をご紹介します。

筑波山南麓に、1990年より、知的ハンディキャップのある人たちと共同生活をしながら、有機農業を中心とした環境運動に取り組みつつ、その生活から生まれた感性を太鼓やダンス、絵画、造形などで表現している、自然生クラブというグループがあります。
2001年にNPO法人となり、地域の米蔵を田井ミュージアムとしてシアターとアトリエをつくり、そしてオーガニックカフェ・菓子工房のソレイユも併設し運営しています。自然生クラブの「創作田楽舞い」は、海外への出演も多く、ヨーロッパでの公演を契機に、アール・ディフェランシェ (Art différencié:異才の芸術)を実践する芸術団体ベルギーのクレアムとのアート・イン・レジデンスなどで交流を深めてきました。
クレアム(Créahm)は、CREAtivite et Handicap Mental(「創造的活動と知的障がい者」の意味)の略です。知的障がいを持つ人々も、音楽を演奏したり、絵を描いたり、演技をしたり、ダンスをしたり、歌ったり、自己表現できるという基本的な考えのもとに、表現活動の環境を整え、必要なサポートをするNPO(非営利団体)として、1979年、ベルギーのリエージュで設立されました。絵画、音楽、演劇、ダンスなどのワークショップを開催するだけでなく、いろいろな地域の障がいを持ったアーティストの創作作品を紹介・保存するMAD美術館(Mad :Musee de l’Art Differencie)やMADCAFEも運営しています。
もうひとつの美術館は2007年から2008年にかけて、クレアムの作品約200点を借受け、展覧会「大地の歌を描く人々」(2007年)、「クレアムふたたび」(2008年)にてクレアムの作品の数々を紹介し、また彼らの作品の幾つかを収蔵しました。そして自然生クラブもクレアムとの親しい交流から彼らの作品を収蔵しています。それらの収蔵作品と日本での滞在時に制作した作品などを合わせてご紹介します。

◆出展作家

[自然生クラブ]
木村 隆広、下間 祥弘、鈴木 健司、中島 優佑、市村 正道、森下 慶一、飯島 愛、中井 悠太、倉持 吉見、藤森 理巌、桜井 香織里、石川 清二郎、野口 和希、高田 祐、赤木 主税

[クレアム]
アニー セルヴェ、アラン メール、パスカル タシニ、エスティル アルベルティニ、ニコル ダイワイル、ミシェル プティニョー、パトリック アノック 、サミュエル カリオ

 
会  期 2019年3月15日(金)— 6月16日(日)
開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休 館 日 月曜日休館(祝日4/29-5/6は開館、5/7,8,9は休館)
入 館 料 大人 800円、大学生 500円、小中高生・70歳以上・障害者・重度の方付添い 400円
団体20名以上 10%引(要予約)
主  催 認定特定非営利活動法人もうひとつの美術館
後  援ベルギー王国大使館
協  力特定非営利活動法人自然生クラブ

*内容などの詳細については、もうひとつの美術館までお問い合わせください。
tel&fax:0287-92-8088 E-mail:mob@nactv.ne.jp