街のなかに、生活のなかにある“もうひとつのアート”。本、靴下、パンツ、服、バッグ、パッケージなどの日常品にかたちを変えて、ハンディキャップを持った人たちの制作品が社会に浸透しています。製品と原画をあわせての展示で、その魅力をご紹介します。

日本国内の創作活動を展開しているハンディキャップを持った人たちの制作品は少しずつではありますが、確実に社会に流通・浸透しつつあります。
彼らの作品は現代社会において人の目に触れるには、多くの協力者が必要ですが、逆に言えば、見知らぬ人と人とを新たに結びつける魅力があると言えるかもしれません。 そして実物の作品自体は美術館やギャラリーに行くことでしか観ることはできませんが、それを原画として、それまで何の繋がりもなかった専門家の手が加わることで、本やグッズや日常品にかたちを変えて、デザイン化され、新たなエネルギーを得て、多くの人の目に触れ、社会の中へ、日常の生活の中へと浸透し始めました。
開館以来27回目の企画展となる本展覧会では、様々な分野、地域でのこの新たな広がりを原画とともにご紹介いたします。

◆出展作家
阿山隆之、伊賀高史、太田宏介、大倉史子、翁長ノブ子、神村千代子、川上勇樹、川村紀子、木村昭江、小林泰寛、近藤純平、齋藤裕一、佐々木省伍、高田扶美、秦美紀子、樋渡幸大、本田雅哲、溝上強、三谷由芙、山下聖子